2011年10月26日水曜日

ジョブズはなぜ、「石ころ」から成功者になれたのか?


スティーブ・ジョブズ本を読んで。今年はじめに買ったPHP文庫から出ているスティーブ・ジョブズ名語録はアカデミーヒルズのチャリティ・イベントに差し上げてしまったので、まずは『ジョブズはなぜ、「石ころ」から成功者になれたのか?』から読み始めることとします。


まずは、先入観なしに読みたいといったところですが、まずは先入観をを列挙します。
天才、世の中を変えたと言われていますが、自分自身で良い印象として残ったもの。


1.出来の悪いWindowsに比べて、外観、内観(プリント基板上での部品の配置)がすぐれています。Windowsはいつまで経ってもMacには勝てません。WindowsはサーバだけでよくてクライアントPCにはiPhoneのように電源を入れたらすぐにメールが見れるハードウェアが必要ですし、それと協調してすばやく動くスマートフォン、タブレットで、長年つき合わされて来たクライアントPC及びOSとしてのWindowsにそろそろ引導を渡す時期ではありませんか?私が社会人となって、IBM、富士通、日立などの汎用機を利用してプログラミングをしていて10年くらい経ったときに、8ビット、16ビットマイコンキットがではじめ、MicrosoftはMS-DOSを提供していましたが、それから出てくるもの出てくるもの、Macのまねばかりで、しかも出来が悪く、しょっちゅう、半日がかりでWindowsのインストールをしていました。Windowsは私の貴重な時間をその出来の悪さで浪費させてしまいました。いい加減、どっかにいってくれ!何だって、タブレットにWindows7!?ナンセンス。どこまで、人をばかにすればいいのか。Mac頑張れ、タブレット頑張れ。


2.Lisaは衝撃的でした。NECも、物まねでPC9800時代にPC100なる中途半端なものを作りました。日本にジョブスのような人間はいません。素直にジョブズはすばらしいと思います。


3.昔のMacのイメージは、Photo shopその他、AdobeのソフトウェアはMacでしか提供されていないというように記憶されておりますので、少しづつ思い出してみたいと思います。ゲーム機を引き合いの出すのはお門違いかもしれませんが、売れているゲーム機は、その本体の魅力よりもどれだけ魅力のあるソフトが提供されているかだと思いますので、Mac初期の頃のAdobeの存在は大きかったと思います。最近はAdobeのソフトはWindowsでも動くようになりましたが、やはり、AdobeのソフトはMacでなければと、Macファンでない私でさえ、そう思えるようです。


4.良い製品を作り出すために有能な人物とのパートナーシップに力をいれた
ジョブズは有能な人間の優れたアイデアを自分の理想の実現に利用した人であると思います。そして、その有能な人たちの支えによりすばらしい製品を世に送り出しました。また、数え切れないくらいの試行錯誤の果てにすばらしい製品が出来てきました。これまでのジョブズの業績はこの人たちの業績でもあるのです。


つぎに、悪い印象として残ったもの。


1.iTuneは出来が悪い。
1-1.しょっちゅう、バージョンアップされて、起動してCDなどを読み込ませようとすると、新しいバージョンのダウンロードしますかと言われるのが邪魔くさい。
1-2.iTuneをバージョンアップしようとすると、ついでにQuicktimeのインストールなども誘導される。
1-3.iPodはituneなしには何もできない。それに比べて、ウオークマンはPCに接続するとUSBメモリーのように扱って音楽ファイルをフォルダーにコピーするだけで音楽、写真など振り分けられる。iTuneのようなソフトはあるがそれを使わなくても良い。


2.iPhoneの功罪は。
私はiPod Shuffle, iPod nanoときて、iPod Touchになり早2年以上経っていて、TouchはWifiのある場所や自宅でメール、facebook, twitter, LinkedIn,Google+などを使っていて、便利に使っていますが、スマートフォンブームで皆が使っているのを見ていると、新たなおもちゃが出来た程度の使い方で、こんなのなかった方が良かったんではないかと思うことがしばしばあります。余計なものを作ってしまった?


3.iPhoneに至るまでの失敗の数々
iPhoneはiPodのshuffleからiPod nanoになり、nanoからtouchに変わったときに大きく変わりました。touchはWiFiを持ち、インターネットにつないで自由にアプリをダウンロードできます。音楽は相変わらずiTuneという出来の悪いソフトウェアの動くパソコンと専用ケーブルでつなげなければならないので、このあたりはiPodの初代から受け継がれた技術ですが、TouchにインストールされたアプリからWiFiでインターネットに接続されパソコン用のホームページを見れるようになったというのは、携帯での携帯専用サイトとは比べ物にならないくらいの情報量が扱えるようになりました。WiFiを携帯からのデータに変えてiPhoneが誕生するわけですが、Appleは昔からPDAでは失敗の連続でした。もうPDAはやれないだろうと思っていましたが、その後の色々な技術の進歩により今のiPhoneやiPadができるようになったわけです。スティーブ・ジョブズもニュートンの失敗を取り戻して余りある製品を世に送り出したわけです。


4.Windowsとのシェア争いに負けた時の再現か。
iPhoneの好調で気をよくしていたときに、Androidが携帯のOSを一変させてしまった。今までは携帯メーカはその携帯だけのOSを開発しており、業界のデファクトスタンダードはなかった。たとえば、ノキア、Motorola、日本国産メーカなど独自のOSを利用していました。それが、Andoroidが出てきてジョブズは非常にあせったと思います。再度、PCの世界のMacとWindowsがタブレットやスマートフォンのOSがAndoroidの出現で圧倒的にAndoroidのシェアが今後伸びてゆくのは眼に見えていて、それを恐れてか、水爆をつかってでも、つぶしてやると(病床でビル・ゲイツ)言ったそうです。最近読んだ本なので、どの本に書いてあったかは忘れました。これは、Android出現に非常な危機感を感じていることの表れだと思います。MacとIBM PCが競っていたときに、Macはユーザインタフェースでかなり進んでいました。当時、IBM PCはDOSベースのものでした。しかし、MicrosoftがMS-DOSからWindows95を出してきて、IntelのCPUと組み合わせたPCがMac以外すべてとなってしまい、PCシェアでは圧倒的にWindowsの優位が揺ぎ無いものになって久しい状況でした。今も、MacとWindowsのPCでは圧倒的にWindowsです。そんな中、携帯のシェアでiPhoneが出るや、一気にiPhoneが世界中に広がり、その他の携帯を大きく引き離しました。そんな時に、Androidが出てきて、今やほとんどの携帯のOSにAndroidが使われようとしています。AndroidがiPhoneを抜くのは、もはや時間の問題です(多分?)。


余談ですが、私はWindowsの誕生であるWindows3.1の時代から使っていますが、Windowsの再インストールのためにどれほど多くの時間を無駄にされたか計り知れません。それに、だんだん使い勝手の悪くなるOfficeをその都度買わされて、怒り心頭です。最近のOffice2007、あれ、何ですか?人を馬鹿にしている。今までと同じような機能でありながら全く操作方法を変えてしまって、いままで平気でしていた操作が、どこにあるのか探すのに苦労して、ここでも私の時間を無駄に浪費しています。早く、Androidベースのタブレットに置き換わってくれないかと思っています。

では、例によって、まえがきからこの本を書いた人がどんな思いで書いたのかを見てゆきます。
『私は、日本のものづくりの現場に長く立ち会ってきて、「なにも衰えていないのに、なぜこんなに衰えたのか」と考えてきた。そして、それは勇気の欠如にあるのではないかと思い始めている。なにもなくとも平然と生きる勇気。それさえあれば、私たちは元気をたやすく取り戻せるのではないだろうか。若きジョブズの、いわば修行時代の話を中心にまとめたのが本書である。それが勇気の物語なのか、そうでないのか。まれに見る成功者の青年時代に、大いに学んでほしい。』

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