2012年9月17日月曜日

現代人のための瞑想法 役立つ初期仏法話4

瞑想で、思いのままに成功する。

サマタ瞑想


サマタ瞑想とは「落ち着く」という意味です。どんな方法でも、心がおちつくならば、それはサマタ瞑想です。ヨガと仏教では、呼吸を整えることをテーマに、じっと呼吸に神経を置くことがそれです
サマタ瞑想の第一段階の幸福感覚とは、「私は座っています」、「瞑想しています」という意識があり、自我意識もあり、外の音も聞こえるけど、でも、身体のなかのなかではなんだかすごく楽しいのです。
第二段階は、とくに外の世界を認識しようとしなくなります。頭の中で考えることもやめます。身体の中から強い喜びの波が生まれて出て行きます。
第三段階は、ただ楽しい、幸福と言う、すごく落ち着いた微妙な波動になります。そのときでも、本人は「自分がいる」という実感がありますが、外のものは見えません。
第四段階は、修行する人が、喜びの波動も荒っぽいと感じ、より落ち着きたいと思ってさらに集中力を高めることで達する境地です。苦もなし、喜びもなしです。ただ「在る」だけ。
最後の八番目に行くと、自分に本当に意識があるこか、認識機能がないのかも区別できないほど、微妙な状態に達します。これ以上、心を統一させることは不可能です。これがサマタ瞑想の頂点です。


サマタ瞑想の一つ、慈悲の瞑想

どうぞ、ラクにして座りながら以下の文章を唱えてください。ただし、背筋から頭にかけてだけは、ピッとまっすぐ、美しく座りましょう。

私は幸せでありますように
私の悩み苦しみがなくなりますように
私の願いごとがかなえられますように
私に悟りの光があらわれますように
私は幸せでありますように(三回繰り返し)


ヴィバッサナー瞑想

サマタ瞑想は究極的ではありますが一時的なものです。そこで、本物の幸福感、本物の心の成長を実現する方法として、お釈迦様が教えた「ヴィバッサナー瞑想」があります。ヴィバッサナー瞑想とは、ものを見ても主観で処理せず、事実でとまるということです。見えたことは事実ですから、そこに感情が生まれないように、「見えました」と念じます。「見えています」、「見えています」と念じます。「ヴィバッサナー瞑想」を、だいたい一日12時間から15時間ぐらい実践すれば、2週間ほどで悟りの世界がわかるはずです。それほどにも時間がかからない、すごく強力な瞑想法です。基本だけ知っていれば、存在のあり方がよく分かってきます。

悟りについて知る

ヴィバッサナー瞑想をすると悟りの境地に行けます。私たちの世界は「有」の世界しか知りません。ずーっと瞑想を続けてゆくと心が研ぎ澄まされて「無」を体験します。そして心が清らかになり自分の希望通りの生き方をすることができます。


立ってする「ヴィバッサナー瞑想」

ヴィバッサナー瞑想の3条件
・ノンストップの実況中継
 いま、なにをしているかを、途切れることなく実況中継してください。
・スローモーション
 スローモーションで身体を動かすことで、集中力が生まれてきます。
・身体の感覚を感じること
 身体の感覚をしっかりと感じ、一つ一つ言葉で確認してください。

据わっている上体から、立ち上がるところから始めます。「右手を上げます、広げます、広げます、置きます、置きます……」。身体の変化をしっかり感じながら立ちましょう。足の裏を意識しながら立ち続けます。「立っています、感じています、立っています、感じています」。この立って行なうヴィバッサナー瞑想を実践すると落ち着きが生まれます。

歩いてする「ヴィバッサナー瞑想」

目線は正面に向け、背筋を伸ばし、胴体はあまりうごかさずに歩きます。「右足、上げます……」、「運びます…」、「下ろします」、「左足、上げます……」

座ってするヴィバッサナー瞑想
ゆっくり座り、頭と背筋をビンと伸ばします。「座ります、座ります……」。腰骨から胴体を30度ぐらい前に倒し、目を閉じます。「目を閉じます、閉じます……」、「背筋を伸ばします、伸ばします……」、「息を吸います、吸います」、「吐きます、吐きます……」、「待ちます、待ちます……」

瞑想の終わり方

自分が決めた時間になったら、もう一度、三回深呼吸をしましょう。実況中継は「吸います、吸います、吐きます、終わります」です。それから「目を開けます」などの実況中継で立つことにしましょう。